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2010年インドの旅・実録編:第94回 マハーバリプラム→チェンナイ

         
  • 公開日:2013年2月12日
  • 最終更新日:2022年6月10日
〔当時のメモより〕
*金額に関しては当時1ルピーが約2円だったので、ただ単に2倍にすれば円価になります。

2010年5月2日(日) マハーバリプラム 晴 30℃くらい

車はのろのろと宿を後にする。しかし運転手は携帯電話でなにやら話をしていて一向にスピードが出ない。
メインロードに出た所で車を左に寄せ停め、さらに電話をしている。
やがて電話を終え、言った言葉が「非常事態で病院に行かなければならないので、別のタクシーで行ってくれ」だった。
こちらとしてはあと2時間しかないので、何でもいいから早くしてくれと思う。

ドライバーはまたどこかへ電話をしたが、なぜか「OK、大丈夫だ」と言い、ようやく車はスピードを上げて走り出した。

と思ったら国道に出たところでまた車を左に寄せ、「非常事態です」と言う。
ドライバーは車を降り、タクシードライバーと思しき男と交渉を始めたが、どうやら話がまとまらない模様。
ところが数分後、車に戻って来たドライバーは「OKサー!ちょうどいい時間です」と言うや、いよいよ車を飛ばし始めた。

これなら余裕の到着、と思いきや、またしても車を左に寄せ、「薬を買って来るので5分待ってくれ」と言う。

戻って来たドライバーはこちらの焦りを察し(そりゃそうだろ)、腕時計を指し示しながら「なあに、まったく問題ありません」と言う。

結果から言えば5時10分には旅行社に着き、指定されたバス乗り場へもスムーズに移動でき、確かに問題はなかった。

チェンナイ・セントラル駅前(道を渡った対面)のチケットカウンターでひたすらバスを待つ。
借りられるトイレがないようなので、駅へ行って用を足す。(Rs.2)

【以下の解説は2013年2月12日のものです】

〔以下メモに解説を加えて〕

2010年5月2日(日) マハーバリプラム 晴 30℃くらい

車はのろのろと宿を後にする。しかし運転手は携帯電話でなにやら話をしていて一向にスピードが出ない。 メインロードに出た所で車を左に寄せ停め、さらに電話をしている。 やがて電話を終え、言った言葉が「非常事態で病院に行かなければならないので、別のタクシーで行ってくれ」だった。 こちらとしてはあと2時間しかないので、何でもいいから早くしてくれと思う。

時間にいい加減なインドに於いて、時間に几帳面な日本人が行動するには、日本では考えられないくらいの時間の余裕が必要である。なので「通常1時間半ほど」の道のりなら、その倍は見るべきである。 今日これからチェンナイで乗るバスは5時30分発である。ということは、そこから導き出されるマハーバリプラムの出発時刻は「2時30分」となる。ところが社長(宿の主人)は「3時に出れば大丈夫」と言い、その時間で準備をしていたら、今度は「3時半だ」と言う。しかもチャーターしたアンバサダーは、すでに3時には宿のすぐ近くに来てスタンバイしていたのである。この無駄な時間調整はなんだったのであろうか。 ということで、私は車に乗り込んだ時点ですでに少し焦っていた。そこに来て携帯電話片手の妙なノロノロ運転をするものだから、私は運転席の背もたれを蹴飛ばして「早く走れ!」と叫んでやりたいほどであった。しかも挙句の果てに「別の車で行け」とはなんたることか! もちろんすぐに病院に駆けつけなければならないドライバーに、「契約だからまずはチェンナイまで走れ」などと言うつもりはないし、どちらかと言えば早いとこまともな車に乗り換えてチェンナイを目指したいところなのである。
インドの名車アンバサダー

ドライバーはまたどこかへ電話をしたが、なぜか「OK、大丈夫だ」と言い、ようやく車はスピードを上げて走り出した。

どういう状況の変化があったか知らないが、電話を終えたドライバーは運転続行を告げて来た。誰か他の人が病院に行くことになったのだろうか。

と思ったら国道に出たところでまた車を左に寄せ、「非常事態です」と言う。 ドライバーは車を降り、タクシードライバーと思しき男と交渉を始めたが、どうやら話がまとまらない模様。 ところが数分後、車に戻って来たドライバーは「OKサー!ちょうどいい時間です」と言うや、いよいよ車を飛ばし始めた。

その後もドライバーは電話をしながらの運転だった。そしてまたもや「非常事態」になったとかで、今度は本格的に乗換可能な車を探し始めた。 車内からその交渉を眺めていたが、相手のドライバーは特に今なにか別の仕事が入っているようには見えなかったが、交渉がまとまらなかったということは、もしかしたらこのドライバー、自分の取り分を差し引いた料金で交渉していたのではないだろうか。 そしてまたなぜか「状況の変化」があったようで、戻って来たドライバーは若干笑みすら浮かべた顔で「行きましょう」と言うや、車をチェンナイに向けて走らせたのだった。
インドの名車アンバサダー

これなら余裕の到着、と思いきや、またしても車を左に寄せ、「薬を買って来るので5分待ってくれ」と言う。

すっかり「非常事態」は去ったのかと思ったら、「薬を買いたい」とのことなので、やはり先ほどからの問題は終わっていない様である。と言うことは、本当ならその薬をすぐにでも病人の元に届けてあげたいところだが、まずはこの日本人をチェンナイまで連れて行かなければならないので、その分遅れてしまうけど、それまでかあちゃん、がんばってくれよな! みたいでなんとも心苦しいではないか。
インドの名車アンバサダー

戻って来たドライバーはこちらの焦りを察し(そりゃそうだろ)、腕時計を指し示しながら「なあに、まったく問題ありません」と言う。

このドライバーはいったいどういう精神構造をしているのだろうか。こちらが自分のバスの時間に加え、ドライバーのかあちゃん(なのかどうかは知らないけど)の心配までしてるというのに、なんだか余裕の表情なのだ。くそっ。

結果から言えば5時10分には旅行社に着き、指定されたバス乗り場へもスムーズに移動でき、確かに問題はなかった。

車が向かったのは先日バスのチケットを購入した旅行社であった。そこからバス乗り場までは、旅行者の男がバイクで先導してくれた。 旅行社の男は折り畳んだバスチケットを手渡すと、素早くバイクにまたがり走り去って行った。その姿があたかも「逃げ去る」ように見えたので、ちょっと不安になってチケットを開けてみると、そこには「900ルピー」という料金が印刷されていた。なるほど、私には1,100ルピーでチケットを売りつけていたので、咎められる前に逃げたという事か。
インド・チェンナイセントラル駅

チェンナイ・セントラル駅前(道を渡った対面)のチケットカウンターでひたすらバスを待つ。 借りられるトイレがないようなので、駅へ行って用を足す。(Rs.2)

バス乗り場に指定された場所はチケットカウンターのようなところで、奥が食堂になっていたが、飯も食わずにトイレだけ借りるのがはばかられたので、広い道路を渡ってわざわざ駅のトイレに行った。 駅のトイレでは、入り口に立ってるおばちゃんなどに小銭を渡すシステムのところが多いが、ここのトイレは入り口に机が置かれ、完全明朗会計で料金を徴収するシステムができていた。これなら来たばかりで金銭感覚のできていない外国人旅行者にもわかりやすくていい。
インド・チェンナイセントラル駅前のチケットカウンター

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