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インド :おかしな家なんかじゃなくてえ、お菓子の家なんだってばあ・インドの村の風景

         
  • 公開日:2006年12月16日
  • 最終更新日:2022年6月24日

森に迷ったヘンゼルとグレーテルは、やがて一軒の家にたどり着きました。
しかもその家は、なんとお菓子でできているではありませんか! お腹を空かせたふたりはもう大喜びです。

「さあ!思いっきり食べよう、グレーテル!」

「うん、食べましょう、にいさん!」

そう言うが早いか、ふたりは壁に貼り付いたチョコクッキーにかぶりつきました。

「がぶっ!・・・んっ?・・・・・ぺっぺっ! な、なんじゃこりゃあ!」

実はふたりがチョコクッキーだと思って食べたのは、牛の・・・ピー!(警告音)・・・だったのです。めでたしめでたし。

ここはインドのとある農村です。 屋根の低い家の壁一面に、燃料となる牛の糞が貼り付けてあります。牛糞燃料は牛のうんこにワラを混ぜてこね、壁などに貼り付けて乾燥させて作ります。もちろんこねるのも壁に貼り付けるのも全部素手で行います。ですからそれぞれの牛糞燃料には、その作者の指の形が深く刻み込まれているわけです。なのでもし、シンデレラがお城の舞踏会の帰りに落としたのがガラスの靴などではなくこの牛糞燃料だったら、王子様はもっと早く確実にシンデレラを探すことができたはずなのです。

えーと、話が横道にそれてしまいましたが、とにかくこの牛糞燃料はじわじわと安定した火力が得られるので、炊事には最適のようです。またその煙は、虫除けになるとも言われています。

インドでも都市部ではプロパンガスなどが普及して来ておりますので、こうした昔ながらの方法で煮炊きをすることはだんだん少なくなって行くのでしょうが、この村ではまだ先人の知恵をそのまま継承しているのであります。

そんな素朴な村の暮らしでは、きっと犯罪などは少ないのでしょうね。
だって、現場に残された指紋と牛糞燃料を照合すれば、たちどころに犯人が割れてしまうのですから。