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インド :サイクルリキシャで通学する子どもたちは曲馬団乗りでにぎやかなのだ・インドの学校の送迎事情

         
  • 公開日:2006年12月9日
  • 最終更新日:2022年6月24日

私が小学生だったとき、学校で一番楽しみだったのは下校のチャイムでした。
なにしろあのチャイムは、大嫌いな学校から開放してくれる「自由の音色」だったからです。
ですから私は学校が終わると家にすっ飛んで帰ったものです。そしてよく、ランドセルの横にぶら下げた給食袋もどこかにすっ飛ばしてしまったものです。それくらい下校が嬉しかったのです。

さて、この写真は、オールドデリーのとある学校の下校時の風景です。校門の前にはたくさんの生徒たちがいますが、なぜかみなすっ飛んで帰ろうとはしていません。  はて?

と傍らを見ればサイクルリキシャがたくさん停まっています。
そしてこちらには、スクーターの後部座席に座った生徒がいます。

そうです、これはみんな生徒たちのお迎えなのです。
生徒たちは自分の「お迎え車」を待っているというわけです。

ある生徒は自動車でのお迎えがあり、またある生徒はスクーターでのお迎えがあり、そしてそんな「自家用車」を持たない家庭の生徒は、まとめてどぉ~ん!とサイクルリキシャや箱車のお迎えがあったりするのです。これなら給食袋を失くす心配もありません。

で、サイクルリキシャのお迎えに関して言えば、それはそれはたくさんの子どもたちが乗るのです。

ちょっとそこのサイクルリキシャを見て下さい。そう、シートが青いやつです。
座席の前になにやら木の柵みたいなのが付いているのがお分かりになりますでしょうか。もうすでに赤いカバンがひっかけてあるそれです、それ。
その柵、実は臨時補助席みたいなものなのです。柵に見えるのが背もたれで、その向こう側にベンチシートがくっついているのです。つまり通常の椅子と向かい合わせになるわけですね。

子どもたちの大きさにもよりますが、小学校低学年などの小さめの子どもたちは、この補助席に4人くらい腰掛けます。そして向かい側の正式な椅子にも4人ほど腰掛けます。さらにその後ろの、本来は幌の支柱となる鉄の枠にも、子どもたちが4人くらい腰掛けるのです。
ちょっと計算してみて下さい。4人 X 3列=12列・・・じゃない、12人です。
すごいですね、まるでサーカスみたいです。

まあこうして送迎付きで通学する生徒というのは、比較的経済的に恵まれた家庭のお子様なんざあ~ますのよ、おっほっほ!なんでしょうが、それでもあの華奢な車体のサイクルリキシャに鈴なりになっている子どもたちを見ると、やっぱりインドだなあと、つい微笑んでしまうのであります。

木彫りのガネーシャ