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インド :これもひとつの世界遺産とするべきかも・インドの車「アンバサダー」その1

         
  • 公開日:2006年11月27日
  • 最終更新日:2022年6月24日

インドを代表する車と言えば「アンバサダー」です。
これはもう絶対に間違いのない事実で、もし間違っていたら・・・
謝ります。すみませんでした。

と、先に謝っておきましたので、ここからはいつも通りわたし流に行きます。

今でこそデリーの街には日本車や韓国車、そして欧州車がたくさん走っていて、ちょっと影の薄くなった感のあるアンバサダーではありますが、この丸みを帯びたフォルムは、どことなくユーモラスかつ優雅で、インドの大地にはよく似合っていると思います。インドの名車アンバサダー私はいつも車を手配するとき、ばかの一つ覚えのように「アンバサダー、アンバサダー」と言っております。
しかし意外にもアンバサダーは人気があるようで、なかなか回って来ません。

この写真は、私が初めて乗ったアンバサダーです。
あまり細部がよく見えませんので、それほど古い車には見えないかもしれませんが、あちこちにサビが浮き出ているような老体でした。

あれは2001年の7月、カルカッタ(現コルカタ)のことでした。
チャーターした車が私の泊まるホテルに到着したときには、外はものすごい雨でした。
でも、私はアンバサダーに乗れることが嬉しくて、雨なんかぜんぜん気にしませんでした。その車に乗り込むまでは・・・

はい、それではここで「この車」(この写真に写っている車のことで、アンバサダー全般のことではありません)の特徴をご紹介して参りましょう。

まず、ワイパーがついていません。ええ、2本ともです。
いくらインドでも、初めからワイパーのないタイプの車なんてありません。
その証拠に、ワイパーは助手席の足元に置いてありました。

次に、運転手側の窓ガラスが閉まりません。
開けることは普通にできるのですが、閉めるにはガラス上部を指でつまんで引き上げるしかありません。なのでどうしても指の幅の分だけ上が開いた状態になります。
で、雨が降ってるもんですから、赤い汚い布をドアの上部に挟んでカーテンのようにして、雨よけにしていました。

そして、この車にはエアコンというものがついていません。
まあこれに関しましては、古い車なので初めから付いていないわけです。日本だって昭和50年代の初め頃にはそうでした。

でも、せめてフロントガラスの曇りを取る、デフレクターくらい動くようにしたらいいのになあと思いました。

以上の「特徴」の車が、豪雨の中を走るということを想像してみて下さい。
前方はワイパーなしの曇り放題。
横の窓は赤いカーテンで視界ゼロ。
しかも7月の暑さの中でのエアコンなしですから、私も窓を開けたいじゃあないですかあ。

それでも私は、

アンバサダーに乗れて嬉しかったです。

この写真は、小降りになった時にすかさず撮影したものです。
何事も「やまない雨はない」のです。
そして、「古くならない車」もないのです。