インド人は布の使い方がうまいなあと思います。
一枚の長い布を頭にぐるぐる巻きつけて使うターバンや、体に巻きつけるサリーなどはその代表的なものになりますが、何気ない日常で布をひょいっと首や肩から垂らしたり、頭にかぶったりする姿が実に様になっていてかっこいいのです。
日本でも最近手ぬぐいが見直され、それを粋に使うおしゃれもあるようですが、インド人はおしゃれというより防寒や日よけ、ほこりよけなどの実用として使い、それがまた自然でいいのです。
ただちょっと気になるのが、布をマフラーやショールのように使う時の裏側の見え方です。つまり柄が表だけにあって裏にはないと、布がひるがえった時などに少々見劣りがするということです。
日本手ぬぐいの場合は、本染め(注染)という技法によって裏側まで柄を染め抜きますが、インドの伝統技法であるブロックプリントではそうも行きません。あくまでも柄は木版を押した側にしか付きません。
ところがインドでも西の端、パキスタンとの国境近くの一部の地域では、布の両面に柄を付ける技法があるのです。
その方法は至って簡単、裏側にも木版で柄を押印して行くだけです。
しかし「言うは易し、行うは難し」、裏側にも表側と同じ柄を付けるというのは、それはもう大変な作業です。なにしろ使用する木版は一辺が15~20㎝ほどの小さなものですから、それを規則正しく布一面に押していくだけでも大変なところを、表側と同じ位置に押さなければならないのですから、これはもうほとんど神業としか思えません。
ということで、当店でもそんな超絶技法の職人の作った両面柄染めショールを取り扱っております、というお知らせでした。
ぜひこちら「アジュラックのコットンショール」もご覧ください。
またこの商品は「ラクダ隊商パインズクラブ楽天市場店」にて販売しております。
*すでに売り切れている場合もございます。その際は何卒ご容赦願います。