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2001年5月26日(土)ムンバイ・2001年インドの旅第25回

         
  • 公開日:2009年11月5日
  • 最終更新日:2022年6月23日
〔当時のメモより〕
*金額に関しては当時Rs.1が約2.7円、3倍にして1割引けば簡単に計算できます。

5/26(土) ムンバイ 晴 気温30℃(午前)

6:00起床 下痢続く
梅干4~5ヶ リンゴ1ヶ
ポカリスウェットを作る。

タクシーでヴィクトリアターミナス駅へ
Rs.40(交渉) +Rs.2

外国人専用窓口で、前日のみの発売と言われ、買えなかった。
月曜に出直す事にした。

体重計 Rs.1

郵便局でハガキを出し、切手を買う。
Rs.8 X 10 Rs.80

波の写真を撮りながら Net Caffe へ
日本のサイトへうまくつながらず、1時間で出る。

一旦 Hotel へカメラを置きに戻り、再び街へ
他の Net Caffe を探すも見つからず。

帰りにリンゴ 1Kg 90ルピーを買う。
Rs.100出すとRs.10分物で払いたいと、おばさんがオレンジを3個袋に入れた。
ワンモアと言うとライチを1個だけくれた。

いつもの店で水1リットル2本買う。
昼食代わりにまたリンゴを2ヶ食べ、ポカリスウェットを1リットル作る(これで持って来た分は終わり)

まだ3時頃だが、お湯の出るうちにと思い、風呂に入る。

夕食はリンゴ1ヶ

まだ外は波荒く風強し。腹具合多少良。

〔5/26の支出記録より〕

タクシー代 Rs.42
体重計 Rs.1
切手代(Rs.8X10) Rs.80
ネットカフェ Rs.60
リンゴ Rs.100
水(2本) Rs.24
ホテル代 Rs.1,375
_____________________

合計 Rs.1,685

【以下の解説は2009年11月5日のものです】

相変わらずの下痢状態で、ほとんどろくな食事も食べていないのですが、そろそろ今日あたり、次の移動のための列車の切符を手配しておかなければなりません。

次の目的地はムンバイからぐっと南下したところにあるゴアに決めました。
ゴア行き列車の発車駅はヴィクトリア・ターミナス駅となりますので、当然切符もそこで買えるはずですし、逆に他のところで買えるとも思えませんので、とにかくヴィクトリア・ターミナス駅に出かけて行こうと思うのであります。

*「ヴィクトリア・ターミナス」は、この頃すでに「チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス」と改名されていたようですが、私はまだ古い名前で覚えていたもので、ここではそのまま表記させて頂きます。

地図で確認すると、ホテルから駅までは3Kmほどのようです。普段はそのくらいの距離なら歩いて行ってしまうところなのですが、だいぶ体力が落ちているようなので、今日は大事を取ってホテルの前に停まっていたタクシーで行くことにしました。一般的にインドのタクシーは、アンバサダーという車種を使用していることが多いのですが、ここムンバイに限りましては、パドミニという車種が主流となっております。(確かその車のメーカーがムンバイにあるという理由からだったと思います)
そしてまた、ムンバイのタクシーの特徴として、料金メーターが車内ではなくボンネットの左側、つまり左フェンダー上に取り付けてあるということがあります。これでは日本と同じ右ハンドル車のドライバーには使いづらいのではないかと思いますし、なにより料金メーターが直接風雨や炎天下にさらされますので、傷み具合も激しいのではないかと思うのですが、とにかくまあ、そんなムンバイタクシーは、レトロな感じでなかなかいい雰囲気なのであります。しかしこの時は、そんなメーターが信用できず、事前交渉で料金を40ルピーと決めて乗り込みました。

初めて見るヴィクトリア・ターミナス駅は、さすがにのち(2004年)に世界遺産に登録されるほどの凝った建築物で、実に華麗にして威風堂々としておりましたが、私にはそれが威圧的に見えてしまい、なんだかここでも切符がすんなり買えないのではないかなどと、早くも嫌な予感が湧き上がって来てしまうのでした。(写真は後日撮影)はたして駅の窓口では、「切符は列車の出発日前日にしか売らない」と軽く言われてしまいました。デリーでも切符を買うまでにかなり苦労をしましたが、それは外国人専用オフィスになかなかたどり着けなかったということでありまして、そこに行きさえすれば、列車の切符など簡単に買えてしまうのです。もちろん何日も先の列車の予約も大丈夫ですし、そもそもそれが「予約」ってことではないでしょうか。それがここでは前日にしか販売しないなんて・・・

なんかおかしいなあ?とは思ったものの、窓口の係員がそう言うのでは仕方ありません。それにデリーからムンバイに来る時に乗った列車は、インド国鉄の西部管区(Western Railway)運営のものであり、これから乗ろうとしている列車は中部管区(Central Railway)と運営が違いますので、切符購入のルールが違うということもあるのかもしれません。
とにかくそこで粘ってもどうにもならない雰囲気でしたので、また後日出直すことにしたのであります。

でもまあせっかく駅まで(しかもタクシーに乗って)来たのだからと、せめて体重計に乗ってみることにしました。(こちらの写真も後日撮影)この体重計というのは、インドでは駅など人の多く集まる場所にはたいてい置いてあるもので、派手な電飾で人目を引いては1ルピーで体重を量らせるという、なんだかコケオドシ的な装置なのですが、私は前々から一度使ってみたいと思っていたことと、ここ数日の下痢でかなり体重が落ちてしまったようなので、それを確認したいということもあって、乗ってみることにしたのです。

私がいざ体重計に乗ろうとすると、にわかに周りに人が集まって来ました。通りすがりの人が足を止めたり、そこら辺で列車待ちをしていたヒマな人がわざわざ見に来たりといった感じなのですが、この体重計を実際に使うのは、そんなに珍しいことなのでしょうか。
いくら男とは言え、衆人環視の中で行う体重測定はちょっと恥ずかしい気もしましたが、1ルピーコインを握りしめ、所定の位置に乗っかりました。
この体重計には目盛り盤や針はなく、代わりに白と赤に塗り分けられた円盤が回転し出しました。どうやらこの円盤の動きが止まってから、コインを入れるようです。
意外とあっけなく円盤が止まったのを確認し、投入口に1ルピーコインを投入しますと、円盤の下に切符状のカードが差し込まれ、ぎゅっ!と円盤にカードが押しつけられました。おそらくカードに体重を示す数字が押印されたのでしょう。
カードは、体重測定器の真ん中あたりにある取り出し口に、ぽとりと落とされて来ました。
そいつを拾い上げて見てみますと、硬券切符(昔のあの固い切符です)のような質感の厚紙の上に、「67.5」という数字が見えます。

う~ん・・・67.5kgかあ・・・

インド・コイン式体重計のカード出発の前日、自宅のヘルスメーターで計った体重は約70kgでした。今回は服を着たままの計量ですので、それを考慮すると3kg以上は減ってしまったようです。半月で3kgという数字は、もしかしたら必死にダイエットに励む人にはうらやましい数字なのかもしれませんが、体力勝負の旅ではちっともうれしい事態ではありません。これは早急になんとかしなければなりません。う~ん・・・

*ちなみに、この2日後に同じ体重計で量ったら66kgになっていました。とほほ・・・

とは言えまだこのお腹の調子では、栄養のあるものをたっぷり補給するというわけにもいかず、この日も露店のおばさんの店で果物を買いました。
90ルピーの買い物に100ルピー札を出すと、お釣りの代わりに10ルピー分のミカンをくれました。
こういうことはインドではよくあることで、特に朝一番などは本当にお釣り用のお金がないようで、近所のお店からかき集めて来て渡してくれたりします。
まあこのおばさんの場合は、ただ単に「少しでも売り上げが欲しい」ということだったのだと思います。そこでこちらも「もうひとつ!」と調子よく言ったのですが、さすがにミカンはムリだったようで、ライチの実をひとつだけくれました。でもまあ、そんなやり取りが楽しいわけです。

まだ日は高かったのですが、早々にホテルに引き揚げました。

部屋に戻り、風呂の蛇口をひねってみますと、なんとまあ今日はちゃんとお湯が出るじゃあありませんか。
そりゃあこの部屋は「ホットバス」付きということで借りているのですが、そうはいってもいつもぬるいお湯しか出ず、それも使っているうちに水になってしまったりするのです。いくら気温が暑いムンバイでも、できればシャワーはお湯を使いたいのです。ましてやこちとら風呂好きのニッポン人でい!てやんでえ、べらぼうめえ!

さっそくバスタブにお湯を張り始めたのですが、半分にも満たないうちにお湯はぬるま湯に変わってしまいました。このままお湯(の蛇口)を出し続けると、水に変わってしまうのは時間の問題です。そうなると半分とは言え、せっかく溜めた熱めの、いえ、温かめのお湯が冷めてしまいます。
そこで私は、そのバスタブ半分程のお湯に、できるだけ体を平たくして入ることにしたのですが、それでもお湯に浸かれたのはラッキーな方で、夕方帰って来たMくんなどは、シャワーを浴びて出て来るやいなや、「今日は水しか出ないんだけど、やっぱりそうだった?」などと聞いて来るのです。

聞くなよ、そんなこと。 もし仮にさっきはお湯が出てたとしても、「ああ、水しか出なかったよ」と言うしかないじゃない、こういう場合さあ。

と、そんな風にこの日も暮れて行ったのでございます。

つづく

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真鍮製のアンティーク弁当箱