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インド:やはり個性は大切なのです・インドの清涼飲料水サムズアップ

         
  • 公開日:2009年7月1日
  • 最終更新日:2022年7月12日

今ではインドでも、清涼飲料水といったらコカコーラやペプシコーラといった世界共通のブランドが主流になってしまい、なんだかあまり面白みがないのですが、そんな中でちょっとよその国ではお目にかかれない(たぶん・・・まあ少なくとも日本では)ブランドがこの「Thams Up」です。

インドの清涼飲料水「サムズアップ」トレードマークは力強く立てた親指ですので、正確には「Thambs Up」となるのかもしれませんが、当の本人(?)が「Thams Up」と言っているのでそれでいいのです。
それから「Thams Up」の読み方ですが、インドの人は「TH」を「タ行」に近い感じで発音しますので、カタカナ表記は「タムズアップ」の方が近いのかもしれませんが、それだとだんだん本来の意味から外れて行ってしまいそうなので、ここでは「サムズアップ」を採用したいと思います。

さて、そんなサムズアップはインド固有の飲み物ということで「インドのコーラ」と呼ばれることも多いのですが、私にとって「インドのコーラ」と言うと、すでに消滅したとはいえカンパコーラ(こちら参照)のイメージが強く、サムズアップをそう呼ぶ事にはちょっと抵抗があるのです。
しかも私にはサムズアップの味というのがどうしても「コーラ」とは思えないのです。どちらかと言えばドクターペッパーに似ているんじゃないかと思います。なので私は密かにサムズアップを「インドのドクターペッパー」と呼んでいるのです。ここだけの話ですが・・・ええ。

しかしです、どうもその「コーラとは違う味」というのが、サムズアップが現在もなおインド市場に生き残っている大きな理由のようなのです。

インド市場が開放された1990年代初頭から、世界のブランドペプシコーラとコカコーラが相次いでインド進出を始め、そのためにカンパコーラはあっという間に市場から淘汰されてしまいました。
そしてサムズアップに関してもその憂き目にあう運命であるかに思えたのですが、長年にわたりインド人に愛飲されてきたその味とネームバリューの支持率はなかなかのもので、それに目を付けたコカコーラはサムズアップを市場から消し去ることなく自社に取り入れることでペプシに対抗したということなのであります。
これはカンパコーラの味がコカコーラ、ペプシコーラに置き換えることが可能だったのに対して、サムズアップはその独特な味(それだけではなく宣伝効果などもあるかもしれませんが、主にはその味)で根強いファン層を獲得していたがために生き残ることができたのではないかと、私はそう分析しているのであります。

そんなことを思いながらあらためてサムズアップのマークを見てみますと、厳しい競争原理の中で勝ち残って来た力強さがみなぎっているようで、なんだか肉体疲労時の栄養補給にもよさそうに思えて来るのであります。

ファイトォ~!いっぱぁ~つ!