南インドの休日:その15 / フォート・コーチンのビーフカレー

マッタンチェリーからフォート・コーチンに戻り、ちょっと遅めの昼食を取ることにした。

行ったのはここ、四年前に泊まっていた宿「エリート・ホテル」である。南インド、ケララ州、フォートコーチンの宿と食堂インドでは「Hotel」の看板が出ていても宿ではなく、ただの食堂だったりすることも多いのだが、ここは両方ともやっている。南インド、ケララ州、フォートコーチンの宿と食堂ちなみにこれが四年前に泊まった部屋。
エアコン付のトリプル(ダブルベッドx1、シングルベッドx1)の部屋なのだが、その時はそこしか空いておらず、1200ルピー(2010年当時で約2400円)だった。南インド、ケララ州、フォートコーチンの宿と食堂この部屋には大きな窓があるが、母屋の瓦屋根しか見えない。
まあ見晴らしは悪いが、外から見られる心配もないということなのだ。南インド、ケララ州、フォートコーチンの宿と食堂で、その母屋が通りに面したレストラン&ベーカリーということになり、その品ぞろえから宿泊者だけでなく別のホテルに泊まっている外国人旅行者などにもよく利用されている。南インド、ケララ州、フォートコーチンの宿と食堂これはココナッツ・ケーキ(15ルピー、約30円)である。
こういうスイーツが食べられるのも、外国人受けする理由なのであろう。南インド、ケララ州、フォートコーチンの宿と食堂しかし私がわざわざこの店に来たのはケーキやパンを食べるためではない。
本当のお目当てはこれ、ビーフカレー(150ルピー、約300円)なのである。南インド、ケララ州、フォートコーチンの宿と食堂そんなことを言うと、

えっ? インドにビーフカレーがあるの?

と驚かれる方もあろうかと思う。

確かにインド国民の大多数が信仰するヒンドゥー教では牛は神聖なる動物であり、殺して食べるなんてことはもっての外である。
しかしインドにはヒンドゥー教徒と比べたら少数派であっても、人数で見ると日本の人口と同じくらいのイスラム教徒もいるし、またここケララ州にはその歴史的背景からキリスト教徒も結構いるのである。
なのでいろいろな宗教が同居しているのと同様に、食材もいろいろあってもいいわけである。

ただしインドでは「ビーフ」と書いてあっても、本当に牛の肉かどうかはわからない。
一番可能性が高いのは水牛の肉で、そういう場合はちゃんと「バフ」( Buffalo の略)と明記している良心的な店もある。南インド、ケララ州、フォートコーチンの宿と食堂ここエリート・ホテルのメニューには「バフ」ではなく「ビーフ」と書いてあった。
別注のプレーンライス(70ルピー、約140円)と合わせて皿に盛ると、ほ~ら、カレーライスの出来上がりだい!

お肉もごろごろ入っていてボンカレー・ゴールドのようである。
思わずあの往年のCMに出ていた少年のばか丁寧口調で、「王さん、どうしてボンカレー・ゴールドはおいしいんですか?」と言ってしまいそうになる。あれは日本国民みんなが牛肉に憧れていた時代であったのだ。南インド、ケララ州、フォートコーチンの宿と食堂そんなインドのビーフカレーのお肉はなかなか噛みごたえがあった。
ボンカレー・ゴールドが牛肉以外のお肉をいっさい使用していないのに対し、もしかしたらこのエリートカレーは牛肉以外のお肉を使用しているのかもしれない。
でもいいのだ、インドでビーフもしくはそれにごく近い種のお肉が食べられるのだから。

とまあ、そんなささやかなインドの食肉事情なのであるが、最近のニュースではそれすら全面的に禁止すべしとの動きがあるのだとか・・・

だとするとノン・ベジの酒飲みには、ますます旅しづらい国になってしまうなあ、インドは。

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