郷に入っては剛にしとかなきゃね:インドの乗り物

前回はインドの生活様式に合わせた電気オーブンの話をしたが、今回は乗り物である。

ちょっと前まで「インド」を紹介する映像に、必ずと言っていいほど登場したのが、一台のバイクに家族全員で乗っているシーンである。
最近はインドに対する報道の質も量も向上したので、あまりそういう「いかにも」的なものが減ったように感じるが、当のインドではギネスに挑戦的家族総出の曲乗りはいまだ健在である。

インド、バイクの5人乗りで、私も昔はそういう光景を、ただ「すごいなあ」と見ていただけだったが、よく考えてみたら、こういう乗り方が日常茶飯事である国でバイクを売るには、それなりの強度を考慮した設計でなければならないのだろうと気が付いた。

たとえばフレームは強靭なものが要求される。それから車輪も簡単にはゆがまない強度が必要である。さらに本来人が乗ることを想定していない燃料タンクも、簡単に凹まないような強度が必要となって来よう。

インド、児童を満載したスクールトラックこうしたことはなにもバイクに限ったことではなく、インドで走るあらゆる乗り物に言えることである。なにしろインド人はおよそ人が立てる隙間があれば、楽々乗車してしまうのである。

なのでインドで乗用車両、いや貨物車両でも人が乗ること間違いなしなので、とにかく車両関係の販売をするときは、最低でも常識的乗車定員の5倍くらいを想定して設計するか、さもなければ所定の乗車位置以外のところにオイルを塗って、滑って乗れないようにするしかないであろう。

とにかく異国向けにものづくりをする方々の、たゆまぬ努力に頭が下がる思いである。

動物の鈴・アニマルベル