今年もディワリの季節がやって来た。
ディワリ(Diwali)というのはヒンドゥー教の新年を祝うお祭りで、つまりインドのお正月である。太陰暦によるものなので毎年日にちが変わるが、おおよそこの時期(10月から11月)となり、西暦の新年よりはるかに盛大に祝われる。
それでなくてもインドは今(インドは広いので一概には言えないが)、あの酷暑季、そしてその後に来る雨季を通り過ぎ、からっとした秋晴れの続くとても気持ちの良い季節である。
そこにいろいろなお祭りが次から次へと続き、ディワリはその大トリのようにやって来るので、人々の興奮もここで一気に最高潮に達する。
またディワリの時期に新しいものを買うと良いとされるため、人々は街に繰り出し大量に買い物をしたりする。

気候も良くなり、インド人の顔もなごやかに見える。
そんな新年を迎えるため、みんなで自宅や事務所、そして店舗などをきれいに飾りつける。

一生懸命飾りつけをする姿は、なかなか微笑ましい光景なのだ。
ディワリにはあちこちに燈明が置かれ、最近ではそこに派手な電飾も加わり、街は一斉に光にあふれる。

ディワリは「光りの祭り」とも呼ばれ、街中が燈明や電飾で飾り付けられる。
また人々はここぞとばかりに花火に興じ、ディワリ当日を待ち切れず、何日も前からバンバンという炸裂音があちこちで響き始める。

インド人は花火が大好き。いったいどれくらいのお金を花火にかけるのだろう。
さらに打ち上げ花火も街のあちこちで上げられる。

しょぼいものだが、打ち上げ花火も上げられる。
もっとも個人で打ち上げる花火なので大したものではない。しかしそれでも夜空高く打ち上げられる花火は、なかなか良いものである。

街のあちこちから花火が打ち上げられ、どこを見たらいいのかわからないほどなのだ。
宿の屋上にあるレストランは、そうした花火を見るには最高の場所であるが、いかんせん音がうるさい上にいつも以上に空気が悪く、そうそう長時間いられるものではない。
とは言え、自分の部屋に戻ってもうるさくて寝られたものではないのだが・・・

ルーフトップレストランは花火見物の特等席である。
そして迎えた新年の朝、街は昨日までの喧騒が嘘のように静まり返り、あとには大量の花火のゴミが散らかり、空気もまだ煙っているように見える。

「祭りのあと」とはまさにこのことなのだ。
そんなインド人たちのバカ騒ぎは、一年の締めくくりとして「やり切った感」が実感でき、新しい年を迎えるのにふさわしい行事(?)なのかもしれない。
とにかく今年も、
ハッピーディワリ!
なのである。