インド人は布遣いの天才なのだ

インド人は女性も男性も布の遣い方が実に上手い。

ショールやマフラーはもちろんのこと、何の変哲もない手ぬぐいのような布まで、実にカッコよく巻いてしまう。
私も真似してやってみるのだが、ただのホッカムリにしか見えないのが悔しいのである。

さて、先日のインド行は一月の末で、しかもデリー上空には強い寒気団が襲来していたということもありものすごく寒かった。気温はまあ氷点下までは行かないものの、朝などは3~4℃くらいに下がるので、私はあちらで服を買う羽目になったほどである。

そんな寒いある日のオールドデリーで、こんな牛を見た。

防寒用の布をかぶせてもらった牛

ヒンドゥー教で牛はシヴァ神の乗り物と崇められているので、風邪を引かせちゃいけないのだ。

体に布をかけてもらっているだけでなく、頭にもターバンのように布を巻いてもらっている。
ターバンを巻く牛

さすがにインドの牛である。憎いくらいに布がよく似合っている。

布はずだ袋のようなものだが、さり気なく頭に巻いたところが本当に粋である。

もっともこれは牛のセンスではなく、これを巻いた飼い主のセンスが良いということになるのだろう。

そんな飼い主は荷台の上で休んでいた。

牛車の荷台に乗る飼い主

彼がこの牛の飼い主であり、またスタイリストでもあるのだ。

そしてまた彼自身も布を巧みに遣っていた。

しかし彼はそれだけではなく、自分だけちゃっかり日向で温まっていた。

牛だけ日陰に立たせておいて、ウシろめたくはないのだろうか・・・

木彫りのガネーシャ

2016年グジャラート再訪・第37回 / 聖地ドワルカ、朝のガート

昼間は河で水遊びをしたり泳いだりする人もいて、聖地というより観光地といった感じのドワルカであったが、さすが四大巡礼地に数えられるだけのことはあり、日の出の時刻ともなるとガートには大勢の人たちが集まって来る。

インド、グジャラート州ドワルカのガート

さすが聖地、朝のガートにはたくさんの人が繰り出して来る。

さあ、いよいよご来光である。

インド、グジャラート州ドワルカのガート

日の出はどこで見ても清々しいものである。

早起きして出て来た甲斐があったと言いたいところだが、実はもうインド標準時で7時10分なのである。なにしろここはインド最西端の地(領土としてはもっと西もあるし、この界隈でもここが最西端というわけではないけど)なので日の出も遅いのである。

とにかく今日もまた太陽は東から顔を出し、聖職者らしきおっさんは日の出に向かってラッパを吹くのである。

インド、グジャラート州ドワルカのガート

高らかにラッパが吹き鳴らされる。

そしてまだ肌寒い中、果敢にも河に入って朝日に祈る敬虔な人々がいる。

インド、グジャラート州ドワルカのガート

朝日に向かって祈る人々。

また河に燈明を流し、静かに祈りを捧げる人々もいる。

インド、グジャラート州ドワルカのガート

燈明を流す人もたくさんいる。

でもここは河口なので、時折海から押し寄せる波がガートに激しくぶつかったりするので要注意なのだ。

インド、グジャラート州ドワルカのガート

ここは海がすぐそこなので波も立っていたりする。

ガートには小さな祠があり、そこでも聖職者による祈りが捧げられる。

インド、グジャラート州ドワルカのガート

ガートにある祠でも祈りが捧げられる。

いったいこの小さな町のどこにこれだけの人が泊まっているのかと不思議に思うほど、本当にたくさんの人たちがガートに出て来ている。

インド、グジャラート州ドワルカのガート

とにかくすごい人である。

そして牛もなにかおこぼれに預かろうと待ち構えていて、人懐こく近づいて来たり、ガートに供えられたお供え物を食べたりしている。

インド、グジャラート州ドワルカのガート

人のいるところ牛もまたいるのがインドなのだ。

またガートに続く道にはたくさんのサドゥーやサドゥーもどきが居座り、道行く人たちに施しを求めたりしている。

インド、グジャラート州ドワルカのガート

サドゥーも団体でいるのだ。

とまあ、朝のガートはこの町が一番活気づく時間なのである。

*情報はすべて2016年11月時点のものです。

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ブロックプリントの版木

インドのお正月:ディワリ(Diwali)

今年もディワリの季節がやって来た。

ディワリ(Diwali)というのはヒンドゥー教の新年を祝うお祭りで、つまりインドのお正月である。太陰暦によるものなので毎年日にちが変わるが、おおよそこの時期(10月から11月)となり、西暦の新年よりはるかに盛大に祝われる。

それでなくてもインドは今(インドは広いので一概には言えないが)、あの酷暑季、そしてその後に来る雨季を通り過ぎ、からっとした秋晴れの続くとても気持ちの良い季節である。
そこにいろいろなお祭りが次から次へと続き、ディワリはその大トリのようにやって来るので、人々の興奮もここで一気に最高潮に達する。
またディワリの時期に新しいものを買うと良いとされるため、人々は街に繰り出し大量に買い物をしたりする。

インドのお正月、ディワリでにぎわう町

気候も良くなり、インド人の顔もなごやかに見える。

そんな新年を迎えるため、みんなで自宅や事務所、そして店舗などをきれいに飾りつける。

インドのお正月、ディワリの飾りつけをする人たち

一生懸命飾りつけをする姿は、なかなか微笑ましい光景なのだ。

ディワリにはあちこちに燈明が置かれ、最近ではそこに派手な電飾も加わり、街は一斉に光にあふれる。

インドのお正月、ディワリの電飾飾り

ディワリは「光りの祭り」とも呼ばれ、街中が燈明や電飾で飾り付けられる。

また人々はここぞとばかりに花火に興じ、ディワリ当日を待ち切れず、何日も前からバンバンという炸裂音があちこちで響き始める。

インドのお正月、ディワリの花火

インド人は花火が大好き。いったいどれくらいのお金を花火にかけるのだろう。

さらに打ち上げ花火も街のあちこちで上げられる。

インドのお正月、ディワリの花火

しょぼいものだが、打ち上げ花火も上げられる。

もっとも個人で打ち上げる花火なので大したものではない。しかしそれでも夜空高く打ち上げられる花火は、なかなか良いものである。

インドのお正月、ディワリの花火

街のあちこちから花火が打ち上げられ、どこを見たらいいのかわからないほどなのだ。

宿の屋上にあるレストランは、そうした花火を見るには最高の場所であるが、いかんせん音がうるさい上にいつも以上に空気が悪く、そうそう長時間いられるものではない。
とは言え、自分の部屋に戻ってもうるさくて寝られたものではないのだが・・・

インドのお正月、ディワリの花火

ルーフトップレストランは花火見物の特等席である。

そして迎えた新年の朝、街は昨日までの喧騒が嘘のように静まり返り、あとには大量の花火のゴミが散らかり、空気もまだ煙っているように見える。

インドのお正月、ディワリの翌日

「祭りのあと」とはまさにこのことなのだ。

そんなインド人たちのバカ騒ぎは、一年の締めくくりとして「やり切った感」が実感でき、新しい年を迎えるのにふさわしい行事(?)なのかもしれない。

とにかく今年も、

ハッピーディワリ!

なのである。