湯沸かしポットとティーセットは本当に助かるのだ・ホテルの設備

日本のホテルや、外国でも気の利いたホテルでは別に珍しサービスではないだろうが、バーヴナガルのホテル Sun “n” shine の客室には湯沸かしポットが置かれていた。普段私が泊まるレベルのホテルには、こういうものはないので実にうれしい。

インド・バーヴナガルのホテルsun"n"shineの備品の湯沸かしポット

現実にはへそで茶を沸かすのは無理なので、湯沸かしポットは本当に助かる。

さらにここには紅茶のティーバッグとインスタントコーヒー、そして砂糖と粉末ミルクも置かれていた。

インド・インスタントコーヒーの一人分パック

紅茶もいいけどたまにはコーヒーが飲みたくなる。

実はアーマダバードからずっと紅茶のティーバッグを探していたのだが、まだ見つけられずにいた。
もっとも紅茶の専門店はあちこちにある。立派な店構えの老舗から、バザールに構える間口半間程度の小さな店まで、本当にたくさんある。
しかしそういう店ではティーバッグを扱っていないところが多いのである。

インドの項茶屋はティーバックを扱っていないことが多い。

ティーバックなど邪道じゃ! なんてことは言わなかったが、紅茶専門店ではティーバッグを売っていなかった。

また外で飲む紅茶は、あの甘いミルクティーであるチャイになってしまう。たまにブラックティーがメニューに載ってる食堂なんてのもあるが、それでも砂糖だけはちゃんと入っていたりする。つまり色だけがブラックというわけなのだ。

とにかくたまにはサッパリとしたお茶が飲みたい、特に部屋食のクッキーを食べる時はやはりブラックティーでなければいけない。

インドのティーバッグでお茶を淹れる

茶道ならぬ邪道でもティーバックは手軽でいい。

飲まなかったティーバッグやコーヒーはありがたくいただいて行く。
私は小さなコイルヒーター(詳細は「旅の持ち物シリーズ・その23:コイルヒーター」参照)を持って来ているので一応お湯が沸かせる。なのでそれらは今後の貴重な「食料」となるのだ。

コイルヒーターは水を満たしたコップに突っ込みお湯を沸かすという単純な道具だが、コンセントを抜かずにコップから引き上げてしまうと、熱でヒューズが切れ二度と使えなくなる。
そんなちょっと不便な道具だが、旅行用の湯沸ポットよりはるかに小さいので持ち運びにはいい。
まあ便利を求めると逆に不便になることもあるし、不便を我慢するとより自由になれるということなのである。

なかなか居心地がよさそうなのだ・素焼きの巣

アーマダバードからバーヴナガルへの途上、バスが休憩したドライブインに併設された小さな売店。

インド・ドライブインの鳥の巣箱

小さな売店だが、バスも休憩するので結構人が集まって来る。

屋根になにやら小さな素焼きの壺がたくさんぶら下がっている。

インド・ドライブインの鳥の巣箱

売店を覆う屋根には、丸い素焼きの壺がぶら下がっている。

実はこれ、鳥の巣箱、いや、巣壺なのである。

インド・ドライブインの鳥の巣箱

これはなかなか快適そうである。

頑丈な屋根にも守られ、これなら鳥も安心して眠れることであろう。

インド・ドライブインの鳥の巣箱

すっぽり入り込み、安心安全なのだ。

家のない人も結構いるインドだが、鳥はなかなか幸せなのである。

インドの列車の設備・非常口

ちょっと前までインドの列車には非常口というものが無かった。

もっともインドでは長距離列車にせよ近郊通勤電車にせよ、常にドアが開け放たれたままのことが多いので、なにもわざわざ非常口まで作らなくてもいいのではないか、それより高速で走っているときくらい、ドアが開かないようにする方が先決じゃないのとも思ったりする。

しかしインドの列車のもうひとつの特徴として、基本的に窓が閉鎖的であるということがある。
もちろん暑いインドなのだから、エアコンのない一般車両(という言い方が適切かどうかわかんないけど、とにかく安い席のことね)の窓は大きく開くし風もびゅんびゅん入って来る。
しかしどの窓にも鉄格子ががっちり取り付けられていて、少なくとも人の出入りができない。
さらにエアコン付きの車両となると、窓ガラスはすべてはめ殺しでしかもご丁寧に内側にもう一枚ガラスがはめられ、人のみならずアリンコでさえ出入りができないのである。

インドの列車

インドの列車の窓にはガッチリ鉄格子がはめられている。

これが何事もなく運行されているときならもちろんなんら問題はない。先述のように列車のドアはいつでも開けられ、走行中に飛び降りることさえ可能なのだ。

しかし一朝有事の際にはやはり非常口は必要である。

じゃあ一朝有事とはどんな事態が考えられるのかと言えば・・・これは実に悲惨な出来事であったのだが、かつて列車が焼き討ちに遭い、逃げ遅れた乗客がたくさん亡くなったという事件があった。なにしろ出口は長い車両の両端にしかなく、窓には鉄格子がガッチリはめられているのだから・・・
それ以外にも脱線や転覆事故の時など、少しでも早く多くの人が脱出できる非常口は必須であろう。

おそらくそんな事件事故の教訓からだろう、ここ何年かでインドの列車にも非常口となる窓が設置(というか改良)された。

これはエアコン車の窓であるが、車両のほぼ中央の窓は有事の際に開けられるようになった。窓枠もそれが一目でわかるように赤く塗られている。

インドの寝台列車の窓

相変わらずガラスははめ殺しだが、内側に開くよう改造された。

そしてこちらはエアコンのない車両のものである。
こちらも車両の中央辺りの窓(例外もある)の鉄格子が撤去されている。代わりに内側に梯子状のものが取り付けられているが、これはもちろん有事の際には外されるのである。

インドの列車の非常口

今更ながら長い車両の窓すべてが鉄格子入りだったということが恐ろしく思われる。

とまあ列車の非常口設置などから、インドもだんだん生活の安全基準が上がって来ているのだなあと実感できるのである、

インドの列車の設備・モバイル用電源供給コンセント

今やインドの列車にもモバイル用の電源供給コンセントがある。

これはエアコン付二等車(A/C 2nd)のものである。

インドの列車のコンセント

このコンセントは私のベッド(上段)の枕元にあった。みんなで使うものなので、夜中に知らないおっさんが枕元辺りでガサゴソすることもあるが驚いてはいけないのだ。

でもまあエアコン付二等車は上級クラスであるので、スマホやタブレットの普及率からしてもこれくらいのサービスは特に驚くことではない。

しかしそれがスリーパークラス(寝台車としては一番下のクラス)にもあるとなると話は違う。おお、インドもついにここまで来たかと思わずにはいられない。

インドの列車のモバイル用コンセント

乗客共有のコンセントというのは同じだが、列車の等級によって乗客数が違うので競争率も断然違って来るのである。

なお上級クラスの車両でも乗客一人に対してひとつのコンセントが用意されているわけではないので、基本的には早い者勝ち、もしくは強いもの勝ち、または民主的話し合いによる譲り合い(まあやっぱこれが一番ですな)が必要となるのである。

さらば体重計:インドのコイン式体重計シリーズ最終回(たぶん)

私の大好きなインドのもののひとつにコイン式体重計がある。

コイン式体重計は主に駅やバスターミナルなど、人の多く集まる公共交通機関の施設などに設置されており、派手な電飾をびかびか光らせ人心を惑わせ、魅せられた人々はついつい計測台に乗っかりコインを投入してしまうという、なんとも誘蛾灯的またはおにいさん遊んでかない的街娼的な装置なのである。

ところがそんなコイン式体重計が、ここ何年かで急速にその姿を消しているのである。

かつては大きな駅ではそこらじゅうにコイン式体重計が設置されており、光あるところに影があり、柱あるところに体重計ありと言われたほどであったが、いまは柱の根元(?)にはただただ列車の時間まで寝て待つ人々がうずくまっているだけとなった。

しかし私は、デリーにまだコイン式体重計が生息している場所を知っている。
それはデリーの中心地コンノート・プレイス、リーガル・シネマ前なのである。
なので早速そこに行ってみた。

インドのコイン式体重計ほら、あった。

体重計の前にはすぐ横で商売をする露店のおやじが飲料水の入ったジャーなんか置いてしまっているが、なあに、そんなものは体重計マニアの敵ではないわい。
私は横から素早く計測台に乗っかり、それでいて決して慌てたりせず、安定した計測が得られるように充分な時間を空けたのちにコインを入れた。

よっ!おにいさん、通だね!

さあ、下の取り出し口に計測数値が刻印されたカードがポトリと落ちて来る・・・

インドのコイン式体重計はずであったのだが・・・

出てきたのはかつての硬券切符のようなカードではなく、スーパーでもらうレシートのような薄っぺらな紙だった。

う~ん、どうやら機械の中身が変えられてしまったらしい。

姿かたちは以前と変わりないように見えるが、実は性格がすっかり変わってしまった旧友を見るようである。

これではダメなのである。
私の好きな体重計は、体重の重みで回転盤が回り、その回転盤の周囲に配置された数字がカードに押しつけられて下に落とされるという、完全機械式のものなのである。

それがこんなレシートみたいにプリンターで印字されるものになってしまって・・・

なにが「HAVE A NICE DAY」だ、もうがっかりだよ。

インドのコイン式体重計そんな失意の中、とぼとぼと向かいの地下街パリカバザールに移動した私であったが、そこで目に飛び込んで来たのがこの体重計であった。

しかしぬか喜びは禁物である。
やつらは一見昔と変わらぬ風貌で親しげに近づいて来るが、心はすっかり変わってしまっているかもしれないのだ。
もしかしたら宗教やマルチ商法をしつこく勧めて来るかもしれない。

おのおのがた、くれぐれも油断召さるな。

インドのコイン式体重計私は警戒しながら計測台に乗り、コインを投入してみた。

すると機械はかつて見慣れた一連の動きを見せ、やがてポトリとカードを落として来たのである。

おお、お久しぶり!

そんなわけでまだ少数とはいえ、かつての方式のコイン式体重計は生息しているのが確認されたわけであるが、しかしインドの体重計界も流れはすでにデジタル時代へと移行しているのである。
私はそういう最新式のものにまったく興味がないので今まで(たぶん)紹介して来なかったが、かなり前からハイテク(まあ所詮体重を測るだけの機械なので大した技術じゃないが)な体重計も登場しており、中には身長まで同時に測れるものなんてのもあるのである。

とまあ、とにかく旧式の体重計はほぼ絶滅に瀕したといってもよく、従ってインドのコイン式体重計の紹介もおそらくこれが最後になるのではないかと思うのである。

全国のコイン式体重計ファンのみなさん、

コイン式体重計は永遠に不滅です!