2016年グジャラート再訪・第5回 / アーマダバードのホテル

アーマダバードではホテルもまた再訪だった。

いや、正確には三度目なので再々訪なのだ。とにかく2001年と2014年の二度ここホテル・グッドナイトに泊まったのである。

実に便利な時代で、列車でもホテルでもインターネットで予約できてしまう。
今回のグジャラート旅はアーマダバードから始まり再びアーマダバードに戻って来る予定なので、起点と終着点のホテルだけはインターネットのホテル予約サイトで事前に予約しておいた。
高級ホテルは別として、インドのホテルは当たり外れがあるので事前予約はちょっと怖い。しかしここならよく知っているのでその点安心である。
なお宿泊料金はエアコン、テレビ、Wi-fi付きで一泊1400ルピー(約2300円)だった。

アーマダバードのホテル、グッドナイト

ホテル “Good Night” は通りからちょっと引っ込んだところにある。ちなみに一階にはノン・ベジレストラン “Food inn ” が入っていて、ルームサービスも利用できる。

あてがわれた部屋は二階の115号室(インドでは英国式に “1st floor” なので)。フロントの近くなので場合によっては騒がしいこともあるが、フロントが近いとなにかと便利でもある。
たとえばWi-fiがつながらなくなった時など、すぐにフロントで対応してもらえる。

ただこの部屋のエアコンは温度調整の具合が悪く、点けっ放しにすると寒くなり過ぎる。しかし消すとやっぱり暑い。
なので夜中に自分で何度もスイッチのオン、オフを来り返して調整するしかなかったが、これはフロントがすぐにどうこうできる問題ではないと思いあきらめた。

ホテルグッドナイトの客室

一人で使うには広すぎるベッド。エアコンの下には窓があるが、換気用の吹き抜け立坑に面しているだけで景色は見えない。

ベッドの足元側に壁掛けテレビがある。この位置だとベッドに座って見られるのでとても良い。

しかしこの部屋(ホテル)で一番うれしいサービスはテレビではない。
それはビーチサンダルである。
なにしろ足拭きマットも無いので、シャワーを浴びると足が濡れたまま部屋に戻らなければならないのだ。いくらきれいに掃除された床でも、所詮は土足で歩く場所である。濡れた足の裏はあっと言う間に汚れてしまうのである。

ホテルグッドナイトの客室

今やインドでも薄型テレビが普及している。またこの部屋には壁掛け時計があるので何かと便利だが、時間がずれていると返って迷惑である。

今回は事前予約だったが、現地で宿を選ぶときはバスルームの良し悪しはかなり重要な要件である。
まずはなんと言っても清潔感があることが大切である。設備の老朽化は仕方ないとしても、掃除が行き届いていないのはやはり気持ちが悪い。

次に大事なチェックポイントはトイレの流れ方である。
これも設備の新旧や優劣を言うのではない。たとえフラッシュバルブが壊れていて毎回バケツで流さなければならないとしても、とにかくちゃんと水が便器の奥へとスムーズに流れて行くということが重要なのである。間違っても逆流はいけないのだ!

ホテルグッドナイトのバスルーム

インドの安宿の水洗トイレはタンク式のものが多いが、このホテルのものは水道管直結タイプである。

その点このホテルはなかなかよろしい。

さらにバケツと手桶があるのもありがたい。
このホテルはそんなことはないと思うが、インドでは急に水が出なくなることがあるのだ。
シャワーで石鹸を洗い流している最中に水が出なくなったら、沈黙したシャワーヘッドの下でぬるぬるの体を持て余してしまう。
それが最初にバケツにお湯を溜めておけば、その分量を見ながら計画的に体を洗うことができるのである。

なお、便器の頭上には洗濯ロープ(らしきもの)があるが、タイルに差し込まれたフックが今にも抜け落ちそうだったので使えなかった。

*情報はすべて2016年11月時点のものです。

前のページへ行く目次へ行く次のページへ行く

南インドの休日:その22 / コヴァラムビーチのホテル

コヴァラム・ビーチでの宿はホテル・シーフェイスである。

ホテル・シーフェイスはお店やレストランの立ち並ぶ賑やかなライトハウス・ビーチとは岩礁で区切られたハワ・ビーチ側にある。とは言え、ほんの角を曲がったところといった感じで、歩道を歩いている分にはライトハウス・ビーチとの違いはまったく感じない。
その岩礁の上から見るとこんな感じである。南インド、ケララ州、コヴァラムビーチのホテル「Hotel Sea Face」そしてこの右側にはお土産屋やレストランがずらっと並ぶライトハウス・ビーチが続く。南インド、ケララ州、コヴァラムビーチのホテル「Hotel Sea Face」

ホテル・シーフェースはまだ20年ほどの営業とのことなのだが、造りが今風ではなく、どことなく余裕が感じられる「70年代レトロ」といった匂いのするホテルである。南インド、ケララ州、コヴァラムビーチのホテル「Hotel Sea Face」もちろんそれはいい意味でのことで、そもそも私は4年前この近くの安ホテル(エアコンなしで800円くらいだった)に滞在していた時、毎日ホテル・シーフェイスのビア・ガーデンに来ていて、いつかこのホテルに泊まってみたいと思っていたのであった。

この下の写真がそのビア・ガーデン(上のデッキじゃなくてその下のトーチカみたいなところね)なのだが、自前の写真がなくホテルの公式サイトのものを借用した。
なので画像の中に「Click Me」とあるが、当然そこを押しても何も起きない。でもそれじゃなんなので、ホテル・シーフェースの公式サイトへのリンクを貼っておくことにする。南インド、ケララ州、コヴァラムビーチのホテル「Hotel Sea Face」宿泊予約はインターネットのホテル予約サイトアゴダ(agoda.com)から行った。
滞在は2014年の11月後半だったが、まだトップシーズンではなく、Standard AC Room(エアコン付スタンダード)で一泊100ドル(約10,000円)だった。

ちなみにバウチャー記載の電話は通じなかったが、チェックインは問題なくスムーズにできた。南インド、ケララ州、コヴァラムビーチのホテル「Hotel Sea Face」このホテルの一番の売りはやはりオーシャン・ビューであろう。
この部屋は一階(実質二階の高さだが)なので海がそれほどよく見えるというわけではないが、窓の外には専用のベランダがあり、さらにその先がプールサイドなのでなかなか気分のいい眺めである。南インド、ケララ州、コヴァラムビーチのホテル「Hotel Sea Face」まだトップシーズンでないということもあるかもしれないが、そもそも規模があまり大きくないホテルなので、プールサイドといってもほとんど利用客はおらず静かなものである。南インド、ケララ州、コヴァラムビーチのホテル「Hotel Sea Face」プールサイドから部屋を振り返るとこんな感じである。南インド、ケララ州、コヴァラムビーチのホテル「Hotel Sea Face」ベランダにはブランコも吊るしてある。
どうもインド人はブランコが好きなようで、その昔のマハラジャなども部屋の中にブランコを吊るさせていた。

しかしこのブランコは戸板のような形状で、しかも少し傾いているので座るのがなかなか大変なのである。南インド、ケララ州、コヴァラムビーチのホテル「Hotel Sea Face」バスルームもレトロである。
グレーのタイルとバスタブがますますレトロ感を増幅させてくれる。南インド、ケララ州、コヴァラムビーチのホテル「Hotel Sea Face」蛇口もとてもレトロである。

もちろんそれはいいのだが、ボイラー室から遠い部屋なのか、お湯がなかなか出て来ない。
正確に言うと、蛇口をひねると勢いよく水が出て来るのだが、これがなかなか暖かくならないのである。
部屋のすぐ前がフロントだったので何度か言いに行ったが、その都度「そのままにしておけばお湯が出る」と言うのだが、いくら水の豊富なケララとはいえ、15分以上水を出しっぱなしにするというのはいささか気が引けるのである。南インド、ケララ州、コヴァラムビーチのホテル「Hotel Sea Face」なお、ホテルの正面はビーチ側であるが、道路から坂を下って来た裏手にゲートがあり、車のまま入って行けるので荷物の多い人も安心である。南インド、ケララ州、コヴァラムビーチのホテル「Hotel Sea Face」ちなみに車が近くまで行かれないホテルでは、台車で荷物を運んでくれるサービスがあるようなのでご心配なく。

前のページへ行く目次へ行く次のページへ行く

南インドの休日:その20 / バックウォーターでのハウスボート滞在(後編)

ハウスボートは係留されてしまうともうただの家である。
しかも両サイドにぴったり他のハウスボートが停泊しているため景色も見えず、こうなるとあとは酒を飲むくらいしかない。

スタッフの方ももう船を操縦することもないので、どんどん食事の用意をしてくれる。

で、夜のメニューはというと、またもや各種和え物とサンバル、チャパティとスチームドライス。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートそしてメインディッシュはカレーソースをからめたチキンである。
これでザッツ・オール!なのだ。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートためしにお皿に盛りつけてみるとこんな感じである。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボート昼間連れて行かれた店で素直にエビを買っておけば、この空白をエビが満たしてくれたのであろう。

でもまあ今さらそんなことを言っても仕方ない。
まあ私にはビールがあるし、それからワインもあるので食事などどうでもいいのだ。
ちなみにこのワインはインドを代表するスーラワインである。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートチキンを肴にビールを飲み、さらにワインを飲んでしばらくまったりしていたが、あまり長居をしているとスタッフたちが片づけられないので、残ったワインを持って寝室に引っ込むことにした。

しかしせっかく大きな窓のある寝室だが、いかんせん目の前に隣のハウスボートがあるのでカーテンを閉めるしかない。せっかくの水上生活なのになんとも味気ないのだ。

11月のアレッピの夜は決して涼しくはなく、寝る時にはエアコンが必要なくらいであるが、さすがに水のシャワーはつらい。そこで私はタオルを濡らして体を拭くに留めた。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボート朝は明るくなると同時にあちこちからエンジンの音がし始めた。

寝室を出てみると、早くも隣のハウスボートはどこかへ行った後だった。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートさらにもうひとつ先のボートも出て行き、一気に視界が開けた。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボート次いで反対側のボートも出て行った。なんだかみんなやけにお早いお発ちなのだ。

それにしても昨夜こんな景色を見ながら夕食がとれたらなあ。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートボートがいなくなって空いたスペースでは、目の前の家のおっさんが朝の行水を始めた。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボート朝食はフレッシュジュースから始まる。
これはミックスジュースだが、材料はテーブルに置いてあったウェルカムフルーツであった。
昨日少し食べてしまったが、もし全部食べていたら朝のジュースはなかったのだろうか。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボート朝食のメインはマサラドーサにプレーンオムレツである。
食事はごくあっさりした内容だが、ようやく開けた視界が味をぐっと引き立ててくれる。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボート朝食を終えるともう8時過ぎ、そろそろこのボートも出発なのだ。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートしばらくは水郷地帯の朝の風景などをのんびり眺め、残り少ないクルーズを楽しんでいたが、南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートだんだん周囲にハウスボートが増えて来た。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートそしてついにハウスボートの大集団となった。

まあ出る時もあれだけのボートがいたわけだし、ましてや帰りは同じくらいのチェックアウト時間を目指してボートを走らせるので、こうなるのは当然であろう。

それにしてもまるで放牧場から畜舎に帰る牛の群れのようである。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートわがハウスボートが元の係留場所に戻ったのは、チェックアウト時間の9時ちょうどであった。さすがである。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートボートを降り、一日お世話になったスタッフの二人に笑顔でお礼を言った。
しかしなぜかスタッフには笑顔がない。それどころか右側のスタッフはちょっと怒っているようである。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートすると迎えに来てくれていたエージェントのおっさんが「スタッフにチップを渡したか?」と聞いて来た。

なるほど、そうだったか・・・

インドではこういう判断が難しいのである。基本的にはインドにはチップの習慣はないと解説しているガイドブックもあるし、実際そうなのだと思う。
しかし今回のようにチップがいるケースがあるのも事実である。

エージェントのおっさんにチップの相場を聞くと、それぞれ100ルピーずつあげてくれとのことだった。

スタッフのところに戻り、すまんすまん、すっかり渡すのを忘れていたと言いながら、あらためて二人にチップを手渡したが、彼らの表情は険しさこそ消えたものの、ついに笑顔は戻らなかった。
でもそんなところが南インドの人たちのすれていないところなのだろう。お金をもらったからといってすぐに態度を変えたりするのは恥ずかしいよな、とか思っているのだと思うのである。

とまあ、以上がアレッピのハウスボート一泊二日滞在記となるのだが、最後にもう一度注意点を挙げておくので、これからアレッピに行こうとしている人はぜひ参考にして、快適な滞在をされんことを切に祈る次第なのである。

【ハウスボート滞在における注意点】

 1、酒は早めに用意する。
 2、できればエビは買っておこう。
 3、チップを忘れずに!

前のページへ行く目次へ行く次のページへ行く

南インドの休日:その19 / バックウォーターでのハウスボート滞在(中編)

昼食終了後はふたたびクルーズが始まる。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートバックウォーターと呼ばれるアレッピ周辺の水郷地帯は、主に水田として活用されていて、運河とは椰子の木の茂る畔で仕切られているが、低い船からでも時折田んぼが見えたりする。
稲が刈り取られた後なのか、それとも田植えの直前なのか、土があらわになった田んぼには、餌を求めておびただしい数の水鳥たちが集まって来る。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートまた運河沿いは生活の場でもあり、人々は広い畔というか中州というか、とにかく水に囲まれた土地に家を建てて住んでいる。
水路が道路より発達したこの地では、さしあたりこの家などは大通りに面した一等地に建っていると言えるのかもしれない。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートわがハウスボートはそんな大通り的水路を進んでいるのだが、それだけに行き交うハウスボートも多く、ひんぱんにすれ違う。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボート先にも述べたようにハウスボートにもいろいろな大きさのものがある。
今すれ違おうとしているこれなどは二階建ての大きなものである。きっと家族や仲間の大グループで借り切っているのだろう。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートいずれにせよハウスボートに乗ってるのは休暇を楽しむ人たちばかりなので、みんな一様にウキウキしていてテンションが高い。酒も入っているのかもしれないが、若者のグループなどはすれ違う時に大げさな身振りで呼びかけて来たりするので、こちらも負けずに元気よくあいさつをすることになる。
もっともこちらもほろ酔い気分なので悪い気はしないのである。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートそんな風にのんびりと田園風景や水鳥、そして行き交うハウスボートの人たちを眺めながら船に揺られていると、意外なほど早く時が過ぎて行き、早くも陽がヤシの葉影に隠れるほどの時間になってしまった。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートハウスボートは夜になると停泊し、翌朝まで動かない。
それは事前に知っていたが、はたしてどのような眺めの場所に係留するのだろう、あまり人気のなさすぎる場所でもさみしくて嫌だなあ、と思っていたら、船を着けた場所はなんと民家の庭先だった。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートしかも同じ場所に後から後からハウスボートがやって来る。
ほら、右側はこんな感じである。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートそして左側のこんな近い場所にもハウスボートがいる。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートこれならまあ決してさみしい思いはしなくて済むが、わざわざ船に泊まるという観点からしたらどうなのよ?
せめて舳先を岸とは反対側にして泊めてくれれば、広々とした運河が見えていいのになと思うのだが・・・

あまりの予想外の展開にしばし唖然としていると、ハウスボートのスタッフに加え、前の家から出て来たおっさんも手伝ってどんどん係留作業は進んで行く。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボート最後に前の家からひかれて来ている電線に船からのプラグを差した。
なるほど、夜間電力は船に搭載した自家発電機ではなく陸地からもらうというわけか。
確かに夜中中発電機を回してたらうるさくて仕方ないわなあ。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートそんなわけで夜は寝室のエアコンも使えるということになって、誠にありがたいことではあるのだが、てっきり椰子の林に囲まれた静かな水辺での滞在になるのかと思っていたら、こんな向こう三軒両隣、とんとんとんからりんと隣組みたいな感じになってしまい、あららあ、なのであった。

でもなんだかこのシチュエーション、昔あこがれたアニマル1(ワン)の世界みたいでちょっといいかもしれない。

注:「アニマル1」と言っても動物が出て来るジャングルの話ではなく、オリンピックを目指すレスリング選手の漫画である。 主人公の東一郎の大家族が船で暮らしているのだが、子供のころそれがうらやましかったのである。

前のページへ行く目次へ行く次のページへ行く

南インドの休日:その18 / バックウォーターでのハウスボート滞在(前編)

ハウスボートの滞在は、どこもおおよそ正午から翌日の午前9時までとなっているようである。

私は11時に来るようにと言われたが、まず待ち合わせ場所のお土産屋に立ち寄り、さらにビールの買い出しなどがあったため、結局乗船は11時50分頃となった。

ハウスボート乗り場(というか係留場かな)には想像以上の数のハウスボートが並んでいた。
そんな中の一艘に案内され、舳先から板を渡しただけのあぶなっかしい仮設桟橋で乗り込む。
ちなみに黒シャツのおっさんが、今回のハウスボートを手配してくれた業者である。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートウエルカムドリンク(もちろんソフトドリンク)のサービスを受け、いよいよ出航である。

両サイドのハウスボートにぶつからないように注意しながら、船はゆっくり後退して行く。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートとにかくどのハウスボートも同じようなスケジュールを組んでいるため、水路に出てもおびただしい数のハウスボートがいる。まるで出勤ラッシュである。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボート水郷の風景を楽しみながらのゆったりした船旅を想像していたのに、いきなりボートレースのような様相を呈して来た。
船は少しでも遅い船をどんどん追い抜いて行く。
たいして広い水路ではないので、おそらく取り決めでこの水路は一方通行になっているのであろう。その点ではインドのバスが公道で繰り広げるチキンレースよりはるかにマシである。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボート船は20分ほど走ると大きな湖に出た。
さすがにここでは先ほどのようなハウスボートの密集は解けたが、湖のそこかしこに船が浮かぶ光景は、さながらいにしえの合戦風景のようにも思える。

とにかくまあ、これでようやくゆったりした船旅が始まりそうである。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートと思ってくつろいでいたら、5分もしないうちに船は岸に向かって進んで行き、お店らしき建物の前に接岸してしまった。

船のスタッフが言うには、この店にはいろいろな食材が置いてあるから、もしよかったら夕食用に買って行くといいとのことなのである。

私としてはハウスボート滞在中は、乗ったら最後翌日の下船までそのまま乗ったきりで、ビールを飲みながら過ぎ行く景色をぼんやり眺め、ただただ怠惰にうだうだしていようと思ったので実に余計なおせっかいなのである。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートでもまあ一応いい大人なので、やだ、絶対下りない、などとは言えず、とりあえず下船して店の人の差し出すバケツの中のエビなど眺めたが、エビ一尾がなんと1500ルピー(約3000円)もするというのでとても買う気にはなれなかった。なにしろそれじゃ仕入れた酒代より高いじゃないの。

しかしそこは日本人気質というか、なにも買わないのもなんだかなあ・・・ということで、ガラスケースの中に並んでいたポテトチップス(40ルピー/約80円)とピーナッツ(20ルピー/約40円)を買った。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートポテトチップスは買う前から、これはどうなのかなあと危惧してはいたが、ビニール袋の内側は油がベトベトであり、チップス自体もちょっとしけった感じであった。

でも思えば子供のころに食べたポテトチップスもこんな感じだったなあと、少しなつかしみながら口にしてみたが、やっぱりおいしくなく、すぐに食べるのをやめてしまった。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートおそらくあの店で買い物をすると、そのうちのいくらかが客を連れて来たハウスボートスタッフの懐に入るのだろう。ポテトチップスと豆しか買わない私を見るスタッフたちの視線が、少し険しいように感じられた。

そんなケチな客を乗せて再び走り出した船だったが、またまたすぐに岸に着けられ、今度はロープでしっかりと係留されてしまった。
どうやらここで船を泊めて昼食の準備をするらしい。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボート昼食のメニューは、サンバル、インゲンの和え物、パイナップルの和え物、キャベツの和え物とスチームドライスにフライドパッパル。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートさらにメインディッシュとして、カレー味の魚のフライといったラインナップである。南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボートそしてこれ、苦労して手に入れたビールである。

ということで、まずは乾杯なのだ!南インド、ケララ州、アレッピーのハウスボート

前のページへ行く目次へ行く次のページへ行く